美しく咲くガラスの花、エルコーレ モレッティのお皿ができるまで
高級レストランやお鮨屋などの日本の料理人や、老舗和菓子店の職人からも人気を集めるErcole Moretti エルコーレ モレッティのお皿をご存じですか?
イタリアの水の都で誕生したヴェネチアングラスならではの伝統を感じさせつつも、現代でも多くの人を魅了する「千の花」はどのように作られるのか? エルコーレ モレッティの歴史や製法をご紹介します。
目次
・エルコーレ モレッティとは?
・ミレフィオーリを美しく咲かせる方法
・花のお皿が持つ贅沢な魅力とは?
エルコーレ モレッティとは?
エルコーレ モレッティとはモレッティ3兄弟によって1911年にムラーノ島に設立された、ガラスビーズを製作する会社です。
ヴェネツィアの伝統的なガラスビーズ「ミルフィオーリ」や「シェブロン」などの技法を用いて、さまざまな製品を生み出しました。
1970年代には古代ローマの技法を復活させたことをきっかけに成功を収め、現代では遠く離れた日本の一般家庭でも愛用されるように。
熟練の職人たちの手作業によって生まれるガラス製品たちは、まさに芸術作品といえるでしょう。
ただ美しいだけでなく、他にはない独自性と安定した品質は高い評価を得たエルコーレモレッティは、現在では創業者の孫が引き継ぎ、伝統的な技法と独自のアイデアを活かして、さまざまな製品を世に送り出しています。
ミレフィオーリを美しく咲かせる方法
エルコーレ モレッティが作る器や製品は「ガラスモザイク」や「ムリーナ」の他に、「ミレフィオーリ」とも呼ばれています。
ミレフィオーリとは日本語で「千の花」。
その名のとおり花々が咲き乱れるようなお皿の作り方 を、簡潔にご紹介します。
1. まずは細長い棒状のガラスを作り、断面が花に見えるよう形成します。
2. それを短くカットすると、まるで金太郎飴のような円柱に。
3. カットした円柱型のガラスを、プレートに敷き詰めます。
4. それを窯に入れて溶解し、固め、ゆっくりと冷やすことで、円盤状にしていきます。
5. 円盤状のガラス板をお皿の型の上に置き、再び窯に入れ、固め、成形していきます。 ゆっくり冷まし、型から取り外すと、まるで小花が敷き詰められたような幻想的なお皿の完成です。
小さなガラスを並べて均等に焼き、割れないよう冷まして固めるのは至難の業。千の花は古い伝統と熟練の技術を持ったマエストロによって作られた芸術作品なのです。
花のお皿が持つ贅沢な魅力とは?
小さな花々が敷き詰められたガラスプレートは、いつまでも見つめていたくなるほど美しいもの。どれも長い時間をかけて作られたハンドメイド作品のため、同じ色味や形でも違った仕上がりになります。
ヴェネチアングラスを誇るイタリアにて誕生したエルコーレ モレッティのプレートは、ひとつとして同じものはありません。
いつまでも眺めていたくなる美しい千の花を、自分だけのものにできる贅沢さは何よりの魅力と いえるでしょう。 ぜひ手に取り、ヴェネチアングラスの確かな技術と芸術性をじっくりと確かめてみてください。